保護犬と紡ぐ、新しい物語

LINOさん
Welinaちゃん(♀)家族になって1年2ヶ月

犬とともに、犬のリズムで暮らす

犬と暮らし始めると、生活する時間の決め方が犬中心となります。
朝の散歩に合わせて目を覚まし、帰る時間を考えながら一日を過ごす。
そんな風に、これまでとは違うリズムで生きるようになりました。

我が家に来た頃、家庭犬としての経験が少ないWelinaは人間との普通の暮らし方に戸惑っているようでした。
そんな彼女の様子を見て、少しでもWelinaが暮らしやすくなるように、私たち家族もいろいろ試行錯誤を重ねてきました。
それでもうまくいかない時もあり、そんな時は悩みます。

でもWelinaが少しずつ心を開き、新しい世界に馴染んでいく瞬間を目にしたときは言葉にならない喜びが込み上げてきます。

犬にとって無理のないアプローチを

犬にも個性があります。
触れられるのが怖い子もいれば、平気な子もいる。
私は犬に触れる仕事をしていますが、触られるのが嫌な子は「保護犬だから」「人に慣れていないから」というわけではありません。
保護犬でも平気な子もいますし、ブリーダーさんやペットショップから来た子でも触られたくない子もいます。

彼らの心の扉を開くには、その子に合った方法で寄り添うことが大切だと感じています。
決して無理はさせず、焦らず、少しずつ――。
それは簡単ではないけれど、無理のないアプローチこそが大切だと思うのです。

人見知りなのにおじさんキラー

そして、思わぬ発見もあります。
我が家の愛犬はスラリとした美しいスタイルが自慢。
人見知りなのに、なぜかおじさんには大人気という不思議な魅力まで持っています(笑)。
一緒に過ごすほどに、その子の特別な一面が見えてくるのも犬との暮らしの醍醐味です。

ぜひ保護犬と暮らす選択肢を

もし、あなたが犬との生活を考えているなら、ぜひ保護犬を迎える選択肢を入れて欲しいと思います。
その時は、「犬と暮らしたい」だけではなく、「どんな子と、どんな風に暮らしたいか」をしっかり考えることをおすすめします。
保護団体のスタッフに相談したり、先輩たちの経験談を聞いたりするのも良いかもしれません。

保護犬を迎えることは、決して楽なことばかりではありません。
それでも、時間をかけて少しずつ信頼を築いていく日々はかけがえのないものになります。
迎えたその日から、あなたとその子の新しい物語が始まります。
どうか、その物語の最後まで、一緒に歩んであげてください。